【さみだれマキシ】第16話「桁違い」、第17話「終結」 | Right Riot

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2009年08月21日

【さみだれマキシ】第16話「桁違い」、第17話「終結」

【さみだれマキシ 三部】 第16話「桁違い」



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マキシの強さは文字通り桁違いであった。

はじめに虚を突かれたシュンスーケとクドゥーは動きが鈍く、
マキシの敵ではなかった。

モウ・リーだけでは当然マキシに勝ち目はなく、
マキシはあっというまに3人を戦闘不能まで追い込んだ。
シュンスーケとクドゥーは今にも息絶えそうであり、
モウ・リーも立ち上がることすら困難になっていた。

「ば…ばかな…ここまで強いなんて、化け物だ…」
「けっ、てめえらが弱すぎんだよ!
虫けらはここで朽ち果てろ!まずはてめえからだ」

マキシがクドゥーにとどめをを誘うとしたその時。
モウリーが最後の力を振り絞って近くに落ちていたくないをマキシに投げた。
マキシは間一髪かわしたが、頬に傷を負った。

「化け物も血は赤いんだな。一太刀あびせられたから思い残すことはない。
さあ、やるならやれ、マキシさんよ」

マキシは血をなめながら、不気味にほほ笑んだ。
そして、こう続けた。

「…俺に傷を負わせるとは大した奴だ。そしてその心意気は申し分ない。
おまえら、阿番の手足となり働け」

「…!?誇りを捨てて従えというのか?」
マキシの意外な問いかけに、モウ・リーは思わず叫んだ。

「従うのではなく選べ。選ぶことは誇りを失うことではない。
 おれにとっては死ぬということが最も誇り無き行為だ。
 生きたい、そして何かのために尽くして自分が生きた印を残したい…
 そう思うことは自然であるし理想であると思う。それこそが人としての誇りだと思う」

「…なぜあなたは阿番に尽くすことが自分が生きた印を残すことだと思ったのだ?」
「…阿番の空気が好きだった…あとは…いや、それだけだ」
「…そうか。少し時間をくれ、考えたい」

阿番軍対札桑軍の戦いも終結へと進んでいた。
はじめは互角の戦いをしていたが、指揮官がいない札桑は徐々に乱れ始め、
結束感がなくなっていった。

阿番はこの島で最も知性あるササキと最も獰猛で勇敢な荒剣の下、
ばらばらになった札桑軍を蹴散らしていった。



【さみだれマキシ 三部】 第17話「終結」



この戦いで死者は大勢出たはしたが異常な少なさですんだ。
ササキがなるべく殺さないように指示を出し、
瀕死のものはアベが助けた結果である。
(もちろん、荒剣軍に攻撃された札桑軍はほぼ全滅したが)

これによって阿番対札桑は終結をむかえた。

阿番は予想外の形で札桑を滅ぼすことになった。
札桑は全面降伏し、領土・財産は阿番へと受け渡された。
阿番の勢力は急激に拡大し、竹保に対抗しうる力を得た。

しかし札桑の王・ゴリはいったいどこにいるのか?
国を捨てて一人どこにいったのか?
この後、ゴリが大きな鍵となる…。

さて、札桑3大将軍の今後だが、モウ・リーが二人を諭し、
生きて阿番に尽くすことになった。
モウ・リーはササキと同じ参謀、
そしてシュンスーケとクドゥーは荒剣と同じ特攻将軍に登用された。

札桑の恐れをしらぬ忠誠心が
阿番の優しくしなやかな強さに加わり、
阿番軍は驚異となった。



阿番が札桑を飲み込んで1ヶ月が経つ頃、
新高では重大な事実が判明し国に危機が迫っていた。

なんと、高木の忠実なる部下・ニッタが高木とは別の恋仲をつくっていたのだ!
マイチングという異国から来た女とである。
これが高木にばれ、二人で国をまきぞいにした大げんか―
もとい、この戦国時代のことだ、大げんかなんてものではなく、内乱に発展した。
女王派とニッタ派に二極化した軍は、
日々流す必要のない血を流し続け、新高は血の海と化した。

戦国時代、このような例は多々あることはご存知かと思う。
いつの時代も男女の仲というのは複雑怪奇なものであったのだろう。


結局武力と統率力と経験に勝るニッタ軍が勝利を治めたが、
同時に新高は崩壊した。
強大な国家を滅ぼしたのは謀反という予想だにしないものだった。

その後結局マイチングにすら捨てられたニッタは、
同盟国竹保に登用された。
そして、生き残った新高の国民は竹保・阿番、そして「ある国」へと流れた。
そう、気付かぬうちに、もう一つ強大な国家が出来ようとしていたのだ!


次回に続く。


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