俺の親父 | Right Riot

俺の親父のお話

俺の親父は、メンソレータムのことを「メンソレタイム」という。
何度メンソレータムだよ、と言っても「メンソレタイム」という。


俺の親父は、Yahooのことを「ヤフーン」という。
何度ヤフーだよ、と言っても「ヤフーン」という。


俺の親父は、湯舟に入らずシャワーだけ浴びた時も「あ～、いい湯だった！」という。
何度お風呂入ってないじゃん、と言っても「あ～、いい湯だった！」と言う。


俺の親父は、自分で買ってきたやつならなんでも「うまい！」と言って食べる。
大してうまくもないのに、「最高！」と言って食べる。


俺の親父は、ちょい前まで、主食がイカだった。
消化に悪いから食べんのやめな、と言っても食べ続けていた。

---------------------------------------------------------------------
でも、俺の親父は一日も文句を言わずに仕事に行った。
女には絶対手を振るわなかった。

男は、こうでなくてはいけないってのを背中で物語っていた。
小さくて、どうしようもなく頑固で、ギャグのひとつも言えない親父だ。
けれど、そんな親父を尊敬している。

---------------------------------------------------------------------
俺もいつか、親父のように親父臭くなって、シワも増えてくだろう。
でも、俺の子供が、俺が今抱くような気持ちを、いつかの俺に抱いてくれるような男になりたい。

親父、まだまだ死ぬなよ。
とりあえず俺が親父になる日までは。

---------------------------------------------------------------------
しかしこんな文、恥ずかしくて親父には見せられないな（笑）
俺と、これを読んだ人だけの秘密にしておいてください。

それでは、今回はこの辺で！