99才まで生きたあかんぼう/辻一成 | Right Riot

2006年01月18日

99才まで生きたあかんぼう/辻一成

99才まで生きたあかんぼうのお話

99才まで生きたあかんぼう

この本は、一人の男の0才から99才までの人生を、神が語っているだけの物語である。
ただ静かに、祈るように。
しかし、一つのありがちな一生を書いただけの物語ではない。
「食べること」「笑顔」「人よりちょっと長く努力すること」
という3つのキーワードを絡めて「人生」というものを鮮やかに紐解いていく物語である。

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どうして、あかんぼうは泣いて産まれてくるのか。
どうして、最期は笑って死んでいくのか。

人生は、美しいことばかりではない
いじめ、孤独。
そして、妥協、挫折、絶望。
赤ん坊は、この先に待ち構えるそれらを知っているから泣いて産まれてくるのだ。

それでも、自分の存在価値を探す旅は強制的に始まっている。
生きていくうちにあかんぼうの頃の記憶を失くし、
恋人と出会い、子供が生まれ、幸福とは思い出を共有することだと知る。
失敗こそ、自分を高めるチャンスだと知る。
人生は、捨てたもんじゃない
生き続ける事でようやくそれを思い出すから、笑って死ぬのだ。

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この本を読んでいると、タイムマシンで未来を盗み見ている気分になる。
未来には、困難や挫折で溢れている。
それでも楽しく、輝いているものが未来なのだ、と教えてくれる。

悲しいときも、楽しいときも、挫けている時も、輝いている時も、
読むたびにいつも何かを教えられ、進むべき道を照らしてくれる。
本が、心の奥底に語りかけてくる

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ちなみに、3つのキーワードについては実際に読んで理解して頂きたい。
映画「タッチオブスパイス」に通じるものがあって、自分はいたく感銘を受けた。

一生手元に置いておきたい一冊である
ぜひ、一度読んで頂きたい。


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Posted by fkd at 22:24│Comments(0) book
 
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