「日影の忍者勝彦」の学ぶまっちゃんの凄さ(今更ながら)
日影の忍者勝彦
どうも、fkdです。
本日はちょっと古いネタになりますが、
ダウンタウンのまっちゃんが作った、
「日影の忍者勝彦」という曲についてのお話です。
通勤の時はいつも
「松本高須の放送室」を聴いているのですが、
その中で紹介されていました。
記憶の隅にあったようななかったような、
微妙な感じでしたが一回聴いてみたら、
その出来栄えにびっくりました。
「日影の忍者勝彦」は、おそらく皆様もご存知の「エキセントリック少年ボウイ」の
第二弾として出された曲です。
「エキセントリック-」同様、松本人志が作詞を、増田俊郎が作曲を担当し、
1998年5月にリリースされましたが、売り上げ枚数は前作の10分の1以下でした。
それは「勝彦」のあまりの完成度の高さ故に、
一般人がついてこられなかったからだと言われています。(本人に)
wikipediaより抜粋
まあそれが原因かどうかはわかりませんが、
この曲は個人的にも本当に完成度が高いと思います。
キャッチーなメロディーも素晴らしいのですが、
本当に振り切ってる歌詞が秀逸すぎます。
とりあえず一発聴いてみてください。
いかがでしょうか。
一回聴いたら耳から離れませんよね。笑
歌詞も運よく落ちていましたのでご覧ください。
1.日影の里からやってきた ワンダフルな忍者勝彦
忍法不足のメガポリス
ロン毛も茶髪も忍法不足
なのに国会 煙幕だらけ
ミネ打ち ミネ金 ミネ政治
だから来たのだ だから来たのだ 勝彦が
お世話になってる橋本家 西日暮里の西の西
そこの坊ちゃん 俺の友達 マモル雲斎 「友達 ちゃうわ!」
俺の妹 GLAY大好き 妹忍 「GLAY!」
困ったときの相談役 アメ入道とムチ入道「アカン」「カメヘン」「アカン」「カメヘン」
にっちもさっちもどうにも 猫忍 「ニャー!」
伊賀も甲賀も腹出てる 一人で六品 食うからや
抜き足 差し足 忍び足 外反母趾やし
(浜田語り) 「幸せかい? それとも微幸せかい?擬幸せじゃないのかい」
いまだ! 半生手裏剣! そこだ! 忍法幼児体型の術!
カッ カッ カッ カッ 勝彦
カッ カッ カッ カッ 勝彦
日影の忍者 勝彦
ズボンに巻き付くイカこども
「憎いほどに決まったで#☆%*@なぁ~」
2.日影の里立 大学出 インテリ忍者勝彦
俺の好物 シシカバブー
彼女は くの女の2年生
日向の巻き物手に入れて 早くなりたい照彦に
だから来たのだ だから来たのだ 勝彦で
お世話になってる橋本家 中流家庭の中の中
そこの坊ちゃん マモル雲斎 中の下「どつくぞ!」
俺の妹 乳の谷なし 妹忍 「また言うたー!」
何から何まで正反対 アメ入道と ムチ入道「ファミレスやテンション上がるわ」「下がるわ」
びっくりするほどなつかない 猫忍 「フー!」
青春時代と云うけれど 青い春などありゃしない
ケツが青いと云うけれど 青いケツはある
(浜田語り)「日ノってるかい? 仏ノってるかい?米ノってるわけじゃないんだね~」
いくぞ! 六分の二 隠れ
いやだ ! 髪の毛引っ張り回されたら
カッ カッ カッ カッ 勝彦
カッ カッ カッ カッ 勝彦
日影の忍者 勝彦
土日は巻き付くイカこども
「週末はなんか寂しかったで#☆%*@なぁ~」
参考:松本人志の「ホームページ」
つっこみたくなる部分で全てが構成されており、
いかにもまっちゃんがちょっと力を出し過ぎた感が満載です。笑
いきなり全体を見てしまうとわけがわからないので、
ちょっと細かく分析していってみましょう。
勝彦分析
まあ、突っ込もうと思えば1行ずつに突っ込めるのですが、
それだと恐ろしい長さになるので3点に絞って突っ込みましょう。笑
①(浜田語り) 「幸せかい? それとも微幸せかい?偽幸せじゃないのかい」
これまっちゃんならではの言い回しで面白いですよね。
微幸せ、偽幸せなんて言葉はなく笑ってしまうのですが、
それでもなぜか深みを感じてしまうというのが凄いところです。
こういうの凄く好きで、よくパクっています。笑
②日向の巻き物手に入れて 早くなりたい照彦に
だから来たのだ だから来たのだ 勝彦で
これなんか完全にやりたい放題の部分です。笑
「照彦」になりたいために「勝彦」で来たという、
突っ込みすることすらあきらめてしまうような設定が
二番でさらりと出てくるあたり、
完全に常軌を逸しています。笑
③(浜田語り)「日ノってるかい? 仏ノってるかい?米ノってるわけじゃないんだね~」
ノってるかい?に日、仏、米という国をつけたという
あまりにも強引過ぎる新語ですが、笑
それでも不思議とニュアンスが伝わってしまうのが
まっちゃんの恐るべき才能なんですよね。。。
お笑いというのはちょっと言い方は乱暴ですが、
いわば「言葉遊び」の延長線上です。
つまりこの前紹介した谷川俊太郎さん、糸井重里さんとジャンルは違うものの
同じプロであることに変わりありません。
そのうまさと技術には本当にいつも驚かされます。
プロってこういうもんだと思い知らされます。
まだまだ遠く及ばない・・・
まっちゃんのレベルに日本は追いつけるのか
この「勝彦」が発売されたのは11年前、
いま考えても、明らかにこの作品を出すのは早すぎました。
おそらく、今ようやくこのレベルに達してきたのでは、とも思います。
「放送室」でこんなエピソードを言っていました。
ある鯛飯がおいしい料理屋さんでは、
締めのお茶漬けの味付けをあえて薄めにするそうです。
それは、その場で食べた時に「美味しい」と言われるよりも、
2,3日後に「そういえばあのお茶漬けうまかったなー」と思わせるようにしたいから、
という狙いがあるからと、と大将。
濃い味付けというのは味付けや素材の味が分かりにくく、
記憶に残らないのかもしれません。
一方薄味の方は、初めは物足りなく違和感を感じるモノの、
いつの間にか
染みわたるように体に浸透し、
ふとした時に思い返してしまう。
まっちゃんの理想もそれと同じだったらしく、
その大将と意気投合して盛り上がったらしいです。
ああ、なるほどなーと。
この考え方は本当に素晴らしいと思います。
目先の仕事にばかり気を取られて最終的なゴールを全く見られない。
それでは記憶にも残らず、いいアウトプットも出せません。
完成してから何日もたって、やっぱりこれは凄いと思えるような
アウトプットを出すことを目標としなければいけません。
「日蔭の忍者勝彦」は、11年たってから僕らに浸透したという、
本当に恐ろしい作品です。
僕もこの「勝彦」の一連のエピソードから学んだ姿勢を忘れることなく、
薄味でも染みわたるような作品を生み出していきたいものです。
まっちゃんはほんとに凄いなぁ。
それでは、
んちゃ。
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